2021/09/30

日本の色

日本の色・・・

筆者が所有する、「色」(Color)に関する本は、今現在で3冊です。

ひとつは、河原英介他著『Color Color Name & Color Coodinate』(グラフィック社)、もうひとつは、インターネット上のホームページやブログの配色を決めるときに参考にしている石井歩著『Web Coloring & Style Handbook』です。

筆者は昔から、色彩感覚に乏しいので、色を識別することは非常に困難です。

筆者は、牧師になる前、大阪市の公立中学校、岡山県倉敷市の医学研究所付属病院、そして、商社・・・、に勤務していたことがありますが、商社は、イタリアのリモルディ社、ドイツのデュルコップ社の縫製機器・コンベア・ボイラー・自動縫製機を取り扱っていました。

そのとき、「繊維」の種類と「色」の名前を一生懸命憶えていましたが、「繊維」も「色」も実に多種多様です。指で触っただけで、その生地が何の生地であるのか、識別できるように自分を特訓しましたが、河原英介他著『Color Color Name & Color Coodinate』(グラフィック社)も、そのときに使用した教科書であったと記憶しています。

もう30年以上前の本ですから、いまでは、色もすっかり褪せています。しかし、トーン記号・和名・英名・固有色名・古代色名・解説が掲載されていますので、いまでも大切に使用しています。

石井歩著『Web Coloring & Style Handbook』は、色を、コンピュータ上で再現するときの、RGB16進数を調べるために使用しています。

そして、今日(2008年1月23日)、国道2号線沿いのBOOKOFFで入手した、講談社発行の冬の歳時記、『四季花ごよみ・冬』です。その他の季節は、その季節の草木花の俳句と写真が掲載されているのみですが、この冬の巻、やはり冬の花だけではページ数が不足するのでしょう。その本の3分の2は、《草木花の図譜》でしめられています。

その中に、「万葉の草木花」・「国宝にみる草木花」・「本草図譜の草木花」・「草木花と日本の色」・「季節の色目」・「草木花の家紋」・「伝承の草木染」・・・、などの資料が写真付きで紹介されています。

もちろん、この三冊の色に関する本の中に、直接、近世幕藩体制下の岡山藩で起こった「渋染一揆」の際の「渋染・藍染」についての記述があるわけでも、「渋染・藍染」の色はこれだ・・・、と写真やカラー見本で図示されているわけでもありません。

しかし、近世幕藩体制下で使用されていた色の名前が、具体的にどのようなコードの色と結びつけられるのか・・・、大いに参考になります。「渋染」にしても、「藍染」にしても、その色は、明度と彩度によって、多種多様な形で存在しているからです。

それに、3冊のカラーブックから、それぞれの「色」が、人々に、一般的には、どのような印象を与えるのか・・・、それなりの情報を提供してくれます。頭の中で、近世幕藩体制下の史資料に出てくる「色」の名前をもとに推測しても、限界がありますが、カラーブックを前にすると、少しは、「渋染・藍染」がどのような色を指していたのか、客観的に認識できるのではないかと思われます。

『部落学序説』は、学際的研究としての「部落学」であって、単なる「歴史学」の一分野ではありません。「植物学」・「色彩学」・「美学」・「芸術史」・「芸術理論」の研究成果を取り込むことに、何の躊躇いもありません。

無学歴・無資格の筆者は、部落差別の本質にたどりつくためには、専門領域にこだわることはありません。

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